【伊藤詩織さんと杉田議員の訴訟はどうなる?リツイート事件と比較】
伊藤詩織さんと聞いて、知っている方多いかと思います。
その伊藤さんですが、現在杉田水脈議員に対して訴訟を起こしているようですね。
内容は、誹謗中傷の投稿に「いいね」したとして損害賠償を求めています。
この「いいね」をしたことに対する訴訟ということで話題となっていますね。
今回は伊藤詩織さんと杉田水脈議員の訴訟について、その訴訟とリツイート事件の比較を見ていきたいと思います。
では、伊藤詩織さんと杉田議員の訴訟はどうなる?リツイート事件と比較を紹介します。
伊藤詩織さんと杉田議員の訴訟はどうなる?
ジャーナリストの伊藤詩織さんが、ツイッターの誹謗中傷ツイートに対して「いいね」したとして、
杉田水脈議員に損害賠償を求めている裁判の訴訟が開始しました。
伊藤詩織さんと言えば、準強姦容疑で刑事告訴した事件で有名ですよね。
今回の訴訟は、事件に対する伊藤詩織さんへの誹謗中傷のツイート等に「いいね」を押したとして、名誉感情侵害行為として損害賠償を求めています。
現在は訴訟がはじまったばかりで、そこまで大きな進展はありませんが、現在は杉田議員側は棄却を求めているようです。
→伊藤詩織さんと杉田水脈議員の “いいね” 訴訟始まる。法的責任、司法はどう判断するか|Yahooニュース
この訴訟がどうなるか、リツイート事件と比較してみたいと思います。
伊藤詩織さんと杉田議員の訴訟をリツイート事件と比較
同じツイッター関連の訴訟ということで、「リツイート事件」と比較していきたいと思います。
まず、リツイート事件とはどんな事件だったのか簡単におさらいします。
リツイート事件とは、ある写真について転載禁止を表示しているにも関わらず、写真を添付したツイートをした人と、それをリツイートした人の情報開示を求めてtwitter側を相手に裁判を起こした事件となります。
結果はすべての個人情報の開示とはなりませんでしたが、ツイート者及びリツイート者の侵害行為があったとして情報開示の命令が出されていますね。
まずは比較してみましょう。
いいね訴訟 | リツイート事件 | |
訴訟相手 | 杉田議員 | twitter社 |
訴訟内容 | 名誉棄損 | 著作権侵害 |
主な争点 | いいねが名誉棄損になるのか | リツイート者も著作権侵害となるのか |
それぞれ違いを見ていきましょう。
■訴訟相手を比較
今回の訴訟では、杉田議員個人への訴訟をなります。
リツイート事件は、個人というよりはtwitter社への情報開示の訴訟となります。
比較すると、対象は今回の訴訟は限定されいる感じですね。
■訴訟内容
今回の訴訟では、名誉棄損での訴訟となります。
リツイート事件は、著作権侵害での訴訟となります。
比較すると、著作権侵害に比べ、名誉棄損ではどのような不利益を被ったかの証拠を明示するのがすこし難しいように感じますね。
やはり、リツイート事件では写真が自分の物であると証明すればいいだけですが、名誉棄損ではこうされたからこのような被害を被りましたと証拠を出さなければならないのではと思います。
■主な争点
今回の訴訟の一番の争点は、ツイートの「いいね」したことで名誉棄損の罪があるかどうかですね。
リツイート事件では、転載禁止が明示されていたためツイート者が権利侵害を認められるのはほぼ間違いない訴訟でしたが、リツイート者がどうなるか裁判所がどう判断するか注目されていました。
リツイート事件では、リツイート者の権利侵害があったとしてtwitter社がリツイート者の情報開示命令を出されています。
今回の訴訟で、「「いいね」について罪に問えるのか裁判所が判断することになります。
まとめ|伊藤詩織さんと杉田議員の訴訟はどうなる?リツイート事件と比較
伊藤詩織さんと杉田議員の訴訟はどうなる?リツイート事件と比較を紹介しました。
今回の訴訟は、はじまったばかりで裁判所の判断も出てきていませんね。
ただ、気になるのはやはり今回の訴訟で「いいね」だけで罪になってしまった場合、拡大解釈すれば「いいね」した人全員罪になってしまうということです。
このような懸念がある為、今回の訴訟の判決は気になる所ですね。